よくある質問

眼内コンタクトレンズ(ICL)について

手術前のことについて

軽い近視でもICLは受けられますか?

軽くても受けられますが、度数によっては特別に制作することになり、取り寄せるのに時間がかかる場合があります。


何歳くらいで受けるのがいいのでしょうか?

ガイドライン上の適応年齢は、18歳以上老眼年齢までとされています。我々の施設でICL手術を受けられる方の平均年齢は32歳くらいです。あまり若いと、その後に近視が進んでまた視力が低下してしまうことがありますので、成人になり、なおかつ、1年以上、近視の度が変わっていないことが望まれます。また、年齢の上限ですが、老眼がまだ出ていない頃、つまり40代半ばまでに手術を受けられたほうがよいかと思います。なぜなら遠くが見えるようになる代わりに、近くを見るときに老眼鏡をかけなくてはならないからです。ただし、まだ日本では使用できませんが、欧州では老眼対応のICLがまもなく認可されます。それにより、さらに適応年齢が広がることが予想されます。


手術をするのに適した季節はありますか?

どの季節でも特に問題はありませんが、手術後は生活の制限があります。海には3ヶ月は入れませんので、海水浴やダイビングなどのご予定があるなら夏は避けていただくとよいでしょう。
洗髪・洗顔ができない期間もありますが、洗顔・洗髪シートや美容院の利用で上手く過ごされる方も多いです。


手術までの流れを教えて下さい。

  1. 適応検査・カウンセリング・・・13項目の検査や、個別相談をさせていただきます。
  2. 手術前検査(1)・・・レンズサイズ、度数決定のための大切な検査です。
  3. 手術前検査(2)・手術前説明・・・近視・乱視の度数に変化がないか最終確認します。
    手術前の点眼薬をお渡しし、最終的なご説明をいたします。
  4. 手術日・・・実際の手術時間は両眼で約20分です。
  5. 術後の定期健診(翌日・3日目・1週間・1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月・12ヶ月)にお越しいただきます。

レンズが届くのにはどのくらいかかりますか?

2回の術前検査後に発注しますので、乱視の矯正が無いレンズであればそこから1ヶ月、乱視の矯正がある場合は2~3ヶ月かかります。


眼内コンタクトレンズ治療はどのくらい前から行われているのですか?

眼内コンタクトレンズ治療は、1986年にヨーロッパで始まり、すでに30年以上の歴史があります。当グループ施設においては、2002年2月に手術を開始いたしました。


日本でどれくらいの人がICLを受けていますか?

日本国内では今から19年前の2003年にICLの臨床試験が行われました。その後徐々に認知度も上がり、手術をする施設や医師も増えたことにより、近年では手術を受ける方が急増しています。これまでに約2万5千人の方がICL手術を受けたと言われています。


男女比はどのくらいですか?

ほぼ半々です。


フェイキックIOLとICLは違うのですか?

有水晶体眼内レンズのことを「フェイキックIOL」と呼びます。「ICL(Implantable Contact Lens)」は商標登録されたレンズの名前で、アメリカのStaar Surgical社製の後房型レンズ です。よって、フェイキックIOLの中に、ICLというレンズの種類があるとお考えください。また、日本で承認されているフェイキックIOLはICLのみです。


今までに名古屋アイクリニックで起こった合併症を教えてください。

手術後の強い炎症が1例(感染ではありません)。レンズのサイズが合わず入れ替えたものが4例です。白内障は1例で、この方は元々軽い白内障があり承知の上で手術を受けた方です。すべての方がその後の適切な処置で良好な視力を維持されています。


ICLの手術費用が高いのはなぜですか?

ICLはプレミアムな手術として、世界的にみてもレーシックに比べて、費用は高くなっております。レンズは厳重な管理下、高精度に作られているので、とても高額であることもその要因です。ただし、手術はレンズをただ入れればいいものではなく、しっかりした検査によりサイズや度数決定をして、安全に行う必要があります。また、当院の執刀医は2名とも、日本に9名しかいないエキスパートインストラクターの資格を持つ医師ですので、熟練の技術により、安心、安全な手術が行われます。当然のことですが、アフターケアも万全に行い、手術代には術前検査から1年検診までの費用も含まれています。以上のことから、安さを前面に出している施設より高額であるかもしれませんが、当院での手術に価値を認めて手術を受けられた方は皆さん、術後、その費用は妥当であったとおっしゃっていただいています。


なぜクリニックによって料金が大きく違うのですか?

ICLは医療保険が適応されず、自由(自費)診療になります。つまり、保険診療のように統一された費用ではなく、施設ごとに費用を設定することができるわけです。医療はどのような治療でも見える部分だけでなく、見えない部分にもコストがかかっています。手術においては特にそうです。それは正確に手術を行うための事前準備だけでなく、手術への安全対策にも多額の費用がかかります。しかし、これらを省略して手術を行うことも可能で、それによってコストダウンができます。この部分は患者様には見えにくい部分でもあり、結果だけを見てしまうと、何ら変わらなく思われるかもしれません。名古屋アイクリニックでは、何においても本当に大切なことは目に見えない部分にあると考えております。我々はこの見えない部分に十分なコストをかけることにより、安全・安心・正確な手術を常に心がけています。


ICL手術後の視力に、手術を行う医師の技量は影響しますか?

レーシックにおいては、手術のほとんどをコンピューター管理された高精度のレーザーが行うので、手術の結果に執刀医の技量はあまり影響しません。一方、ICLはそのほとんどを執刀医自らの手で行う手術ですから、安全性や確実性において、執刀医の技量により結果は大きく変わってきます。その経験年数や執刀数は、医師の技量を図る指標ではありますが、手術に対するフィロソフィーも大切な指標となります。これは、通常の診療の中でいかに患者様のことを考え治療を行っているか、ご自身の目で確かめてみることも大切です。従って、受診したその日に手術を行うような施設は論外と考えます。


手術中のことについて

痛みはありますか?

手術は目薬の麻酔で、痛みはほとんど感じません。手術後の痛みもほとんどありません。1週間くらいころころする感じはあるかもしれませんが、その後なくなります。レーシックのようにドライアイにならないのもICLの利点です。


手術時間はどのくらいかかりますか?

実際の処置時間は片眼約10分、両眼で約20分です。手術当日は、ご来院から手術後の安静時間も含めて、約5~6時間でお帰りいただけます。入院の必要はありません。


手術後のことについて

乱視は治りますか?

ICLでは、かなり強い乱視まで矯正可能です。度数では5D(ディオプター)まで矯正できます。レーシックに比べて矯正範囲も広く、また精度も高いと思われます。
ただし、眼鏡では矯正できない不正乱視(規則性のない、デコボコした乱視)は、残念ながら矯正できません。このような方はハードコンタクトレンズや特殊なコンタクトレンズでの矯正となります。


老眼は治りますか?

残念ながら、老眼は治せません。老眼がある場合は、矯正を少し弱くするか(その場合は遠くの視力は落ちます)、遠くに合わせて、近くを見るときには老眼鏡をかけなくてはなりません。少し特殊な矯正としてモノビジョンというものがあります。片目はしっかり矯正しますが、もう片目は弱く矯正して、両目で遠くと近くを見るという方法です。これが合う方にはとても便利な方法です。事前にシミュレーションして、どのようにするか決めることができます。前述したように、近い将来老眼対応のICLも日本で使用できるようになると思われます。


見えすぎて気分が悪くなることはありませんか?

手術前の視力矯正が弱目だった場合、最初は少し疲れることがあるかもしれませんが、徐々に慣れていくでしょう。過矯正にはならないようにサイプレジン検査を行っています。


手術後近視が戻ることはありますか?

ICLでの矯正はとても安定しており、長期に渡りよい視力が保たれることがほとんどです。ただし、まだどんどん近視が進んでいるような場合は、残念ながらまた視力が落ちてしまいます。これは眼鏡やコンタクトレンズと同様です。眼鏡やコンタクトレンズは度を変えればよいのですが、ICLを安易に入れ替えることはお薦めしません。なぜなら、入れ替えることにより目に負担をかけてしまい、角膜の大事な細胞が少なくなってしまうなどのリスクがあるからです。どうしても必要な場合は入れ替えも行いますが、少しの近視であればレーシックで矯正するほうが、目への負担は軽いと思われます。このあたりの選択は、主治医としっかり相談して決めていただけたらと思います。


手術後長期経過すると視力は変化しますか?

前述のようにICLは長期に渡り矯正効果が安定しています。しかし、人間の目は老化により少しずつ変化しています。例えば30歳でICLを受けた方も、10年経つと40歳になり、徐々に乱視が出てきたり老眼が始まったりします。名古屋アイクリニックで行った研究では、10年経過後の平均視力は1.1でした。元の近視の平均が0.03ぐらいの強度近視なので、とても良好な経過だと思われます。ほとんどの皆さんが通常は眼鏡の必要がなく、とても喜んでいらっしゃいます。


手術後、どれくらいで視力が安定しますか?

手術当日は、多少の炎症や手術中に使用した薬剤の影響などでぼんやり見えていますが、視力は数日から1週間ほどでよくなります。自然な見え方で安定するには個人差があり、1ヶ月から3ヶ月ほどかかります。また、レンズを入れるために切開した部分によって、一時的に乱視がでることもあります。そのため、手術後2~3週間は見え方が良くないことがあります。


手術後長期経過して何か支障が出ることはありませんか?

以前のバージョン(穴の開いていない)のICLでは、10年経過時に3.5%の方が白内障となり手術が必要となりましたが、現在のバージョンの穴の開いたICLになってからは、そのリスクが非常に少なくなりました。その他、レンズが濁ったり、緑内障など他の病気が出やすくなったなどの報告はありません。近視、乱視、老眼に関しては前述の通りであり、視力のわずかな変化は避けられません。
出展:Nakamura T. American Journal of Opthalmology 2019


ICLの手術をすると、白内障になりやすいのですか?

白内障の発症率は0.4%くらいでこれが主な合併症といえます。近視が強い方は通常より20年早く白内障になるといわれていますので、ICL手術をしなくても白内障になりやすいといえます。


ICLを受けた人は、将来、白内障手術やその他の眼科治療・手術は支障なく受けられますか?

ICLの利点は、レンズを取り出せば元の目に戻せるということです。つまり、取り出してしまえば白内障をはじめ、どのような手術でも支障なく受けることができます。目薬などによる通常の治療は、ICLを受けていても問題なく受けられます。


ICLを受けた病院で白内障手術を受けないといけませんか?

当院でなくても構いませんが、ICL手術を行っている病院で受けられるほうが良いでしょう。


ICLを受けて、元の視力より悪くなることはありませんか?

ICL術後の視力はとても安定しています。10年経過した方のほとんどが1.0以上の良い視力を保たれております。中には若干視力が低下することがありますが、元の視力に戻ることはありません。ただし、非常に稀ではありますが、網膜剥離などの重篤な目の病気を起こした場合には、元の視力より悪くなることもあります。


ICL手術を受けて期待した視力に届かない場合はどうなりますか?

期待した視力に届かない原因が、矯正度数のズレや乱視が予想外に残ってしまった場合は、レンズを入れ替えることもありますが、非常に稀です。
わずかなズレに対しては、LASIKという方法を選択した方が、目への負担が軽く、確実かもしれません。


ICLの手術後、レンズの「取り出し」や「交換」が必要になるケースはどれくらい起きますか?

ICLレンズは日々改良されていること、また、OCTという最新の器機を使って正確に計測を行ってレンズサイズを決定するようになったことで、レンズサイズの変更などの交換を必要とするケースは少なくなりました。度数のズレによる交換を含めて0.5%未満です。


ICLを取り出したら、本当に元通りの目に戻りますか?

ICLは何年経っても劣化せず、目の中で癒着することもありません。最初にレンズを入れた3㎜の創口から安全に取り出すことができます。つまり、レンズを取り出せば元の目の状態に戻すことができます。これが角膜を削るLASIKとの違いです。


ICL手術で失明することはありますか?

目の中に菌が入るなどにより、その可能性は0%ではありません。海外では、6000例に一つの割合(0.02%)で感染が起こったと報告されています。ただし、感染が起こっても最終的には視力を回復し、失明には至っていないようです。当院では十分な対策をすることにより、そのリスクを限りなく0%に近づけるようにしています。


手術後にハロー・グレアは、どれくらい感じるものですか?日常生活に支障がでますか?

ICLはレーシックと違いグレアは軽いですが、ハロー(光の輪が見える現象)は軽度のものを含めるとほとんどの方に出現します。ただし、それにより夜間の運転が困難になるようなことはなさそうです。術後1~3ヶ月ぐらいで脳も順応して、ほとんど気にならなくなります。


目に衝撃を受けた場合、レンズが割れたりしないですか?

ICLの素材はコラマーというアクリルとコラーゲンからできており、ソフトコンタクトレンズのように非常に柔らかいものです。折り曲げることもでき、強い衝撃を受けても眼内で割れることはありません。ただし、強い打撲によりレンズがずれることがごく稀にあります。その際はレンズを元の位置に戻せば視力も回復します。


ボクシングをしますが、ICLはできますか?

強い衝撃を目に受ける可能性があるようでしたらリレックススマイルやLASEKのほうがお勧めできます。


レンズは一生入れっぱなしで大丈夫ですか?

眼内コンタクトレンズ(ICL)は、白内障手術に使われている眼内レンズと同じ素材でできており、耐久性や生体適合性が良い素材でできていますので、大丈夫です。


レンズが曇ることはないですか?

レンズは外気に触れることがないので、曇ったりすることはありません。レンズが入る部分は房水と呼ばれる水が循環していますので、汚れがつくことがなく、手入れは必要ありません。


目をこすっても大丈夫ですか?

手術直後は傷口が完全にふさがっていないので、こすらないように気をつけてください。


入院は必要ですか?

日帰り手術です。手術後2時間ほど休んでいただきますが、ご来院から3~4時間でお帰りいただけます。


仕事はいつからできますか?

手術後2~3日は目を休める環境をつくってください。戸外でのハードな仕事などは医師にご相談ください。


手術後、日常生活等に何か制限が必要になりますか?

手術後は、異物などが目に入らないように保護用のサングラスを着用していただき、目を酷使することは、お控えください。
手術当日は入浴や洗顔、洗髪ができません。翌日の診察後から首から下のシャワーや入浴ができ、術後4日目以降から洗顔洗髪が可能になります。目の周囲のお化粧は細菌感染の原因になるので、アイメイクは1週間お控えください。
また、飲酒・喫煙も、手術後1週間はお控えください。
お仕事内容にもよりますが、デスクワークであれば3日後から可能です。ただし、目を酷使することは1週間は避けてください。
運動については、軽いジョギング程度なら術後1週間目から可能ですが、激しいスポーツは1ヶ月我慢してください。
お車の運転は、医師の許可が出るまでお控えいただきます。


手術後カラーコンタクトレンズを使うことはできますか?

3ヶ月くらい経って落ち着けば手術前と同じ生活をしていただけますので、コンタクトレンズを装用することは可能です。


名古屋アイクリニック

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※土曜は8:30~14:00

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